B-GO! の就労支援ガイド
就労継続支援B型 の 工賃 平均と 確認の ポイント

全国の平均は、月に約2万4千円です。
でも、受け取る額は人によって違います。
工賃は、B型の事業所で作業をした人に支払われるお金です。通う日数や支払い方によって、受け取る額は変わります。
- 全国の平均を見る
どの年度の数字か。
どの方法で計算したか。 - 通う先へ聞く
予定している通所日と作業。
工賃の決め方と支払方法。
全国平均から、自分の受取額は決められません。記事の末尾の出典一覧も確認しましょう。

この記事で分かること
- 全国平均と、自分が受け取る額の違い
- 工賃の決まり方と、平均を比べるときの注意
- 自分への支払い方と、通うための費用の確認点
就労継続支援B型 の 工賃は、 全国 平均で月24,141円
「毎月、どのくらい受け取れるのだろう」。利用を考えると、お金のことが気になるのは自然なことです。

厚生労働省によると、令和6年度の全国平均は月24,141円です。令和6年度とは、2024年度のことです。確認した国の掲載ページでは、この年度の資料が最新でした。
令和5年度から、平均の計算方法が変わっています。
棒の伸びだけで、一人ひとりの増額は判断できません。
令和4年度2022年度・以前の計算
令和5年度2023年度・修正後の値
令和6年度2024年度
出典:厚生労働省の令和6年度資料。令和5年度の値は2026年3月の修正を反映。
正確な金額は、この下の表でも読めます。
| 実績年度 | 全国平均月額 | 読むときの注意 |
|---|---|---|
| 令和4年度(2022年度) | 17,031円 | 令和5年度以降とは平均の計算方法が違う |
| 令和5年度(2023年度) | 22,649円 | 2026年3月の修正後の値 |
| 令和6年度(2024年度) | 24,141円 | 確認した国の資料では最新の年度 |
古い 記事には、 修正 前の 数字が 残る ことも
令和5年度の全国平均は、あとから修正されています。厚生労働省は23,053円を22,649円に直しました。古い記事と違うときは、実績の年度と修正日を確認しましょう。
全国 平均は、 自分が もらえる 額 ではない
全国平均は、多くの事業所の状況を知るための目安です。自分が通う日数や作業時間までは表していません。
事業所の平均も、全員に同じ額を支払うという意味ではありません。平均を聞いたら、自分の通い方ではどうなるかも確かめましょう。
- 全国の平均全体の状況を知る目安
- 事業所の平均その事業所の実績
- 自分の見込み通う日数と支払い方で確認
同じ月額でも、何の平均かが違います。全国平均が自分の支払額になるわけではありません。
就労継続支援B型 の 工賃と 給料の違い

WAM NETは、B型を「非雇用型」と説明しています。非雇用型とは、事業所に雇われずに使う仕組みです。会社に雇われて受け取る給料とは、前提が違います。

B型では、仕事に取り組む機会や必要な支援を受けます。たとえば、品物を作ったり、仕事の一部を引き受けたりします。こうした仕事で売上を得る活動を「生産活動」と呼びます。
工賃は、その作業に取り組んだ人へ支払われるお金です。事業所へ入る福祉サービスのお金とは、分けて考えます。
事業所を 支える お金が、 そのまま 工賃に なる わけ ではない
国や自治体が出すお金を「公費」といいます。福祉サービスを支える「自立支援給付」も、その一つです。
厚生労働省は、仕事の売上と福祉サービスのお金を分けるよう求めています。災害などの場合を除き、自立支援給付から工賃は支払えません。事業所に入る公費から、自分の工賃を予想するのは避けましょう。
工賃の 高 さ だけで、 事業所を 決めない
B型の役割は、お金を支払うことだけではありません。厚生労働省やWAM NETは、仕事の機会や支援も説明しています。
作業を続けやすいか、困ったときに相談できるかも大切です。高い平均額だけで選ばず、自分に合う通い方を考えましょう。
就労継続支援B型 の 工賃は どう 決まる?

売上から、 材料 代 などの 費用を引く
「生産活動」は、仕事で売上を得る活動のことです。仕事には、材料や包装などの費用もかかります。

国が定める事業所のルールを「指定基準」といいます。その第201条では、仕事の収入から必要な費用を引くと定めています。その額にあたるお金を、工賃として支払う仕組みです。

ただし、事業所の支出を何でも引いてよいわけではありません。仕事のお金は、ほかのお金と分けて管理する必要があります。
この流れだけでは、一人ひとりの額は決まりません。自分への支払い方は、事業所で確かめることが必要です。
自分への 支払い方は、 書 か れ た ルールで 確かめる
工賃の決め方を書いたルールを「工賃規程」といいます。通う時間や日数をどう数えるか、説明してもらいましょう。
短い時間だけ使う日や、休んだ日の扱いも確かめます。予定する通い方を伝えると、何で額が変わるか分かりやすくなります。
「平均が高い」と聞くだけでは、自分への支払い方は分かりません。額を聞くときは、どのルールで計算するかも尋ねてください。
第201条では、毎年度の工賃の目標を決めることも求めています。前年度の平均額とともに、利用者へ知らせる決まりです。これからの目標と、すでに支払った額を分けて確認しましょう。
就労継続支援B型 の 工賃を 比べる ときの注意
平均の 計算方法が 変 わっ た 年度に 注意する
令和5年度から、全国平均には新しい計算方法が使われています。厚生労働省は、計算の変更で実績が大きく増えたと説明しています。棒グラフが伸びても、全員の受取額が同じように増えたとはいえません。
- 年度
- 支払った年度は同じか
- 対象
- 全国・都道府県・事業所のどの平均か
- 単位と計算
- 月額か時間額か、平均を出す方法も同じか
- 実績か目標か
- 実際の支払いと計画を混ぜていないか

大阪府は、事業所の平均額の出し方を説明しています。支払った工賃の合計を、一日の平均利用者数などで割る方法です。これは事業所の平均の式で、自分への支払いを決める式とは別です。
いつ、 誰の、 どんな 数字 かを そろえる
数字を並べる前に、次の条件をそろえましょう。条件が違うと、実際より大きな差に見えることがあります。
- 年度:何年度に支払ったお金か
- 対象:全国、地域、事業所のどの平均か
- 種類:支払った実績か、これからの目標か
- 計算:月額か時間額か、計算の仕方は同じか
神奈川県は、確認した時点で令和7年度の県内実績を公表しています。この記事で確認した国の最新掲載は、令和6年度です。年度が違う数字を、そのまま比べないようにしましょう。
埼玉県は、事業所に工賃を増やすための計画を求めています。計画の目標額は、これから目指す額です。案内を読むときも、実際に支払った額と分けて見ましょう。
受け取る 工賃と、 自分が 払う 費用を 分ける
厚生労働省によると、福祉サービスの利用料には月ごとの上限があります。収入などの区分により、その上限が変わります。食費など、別に払う費用もあるため確認が必要です。
また、厚生労働省の通知は、「その他の日常生活費」を受け取る場合、内容を事前に十分説明し、同意を得ることなどを求めています。分からない費用は、何に使うのか尋ねてかまいません。
工賃の見込みと、食費や交通費を別の欄に書いてみましょう。自分にかかる費用は、市区町村や事業所で確かめます。すべて工賃から引かれるとは限らないため、払い方も確認してください。
就労継続支援B型 の 工賃の 支払い方を 確認 しよう
ここでは、工賃に関する確認点だけをまとめます。希望する利用日数や時間を伝え、支払い方を確かめましょう。

見学の一般的な質問、服装、持ち物は別のガイドで説明しています。B型事業所の見学ガイドをご覧ください。
- 利用の希望を伝える日数・時間・予定する作業
- 支払い方を聞く計算・欠席・締め日・支払日
- 費用と両方並べる工賃の見込みと通うための費用
工賃を確かめる順番を編集部がまとめた図です。通う条件と支払い方を聞き、自分の場合を確認しましょう。
| 確かめること | 質問の例 |
|---|---|
| 過去の実績 | 公表している平均工賃は、何年度・どの計算方法ですか? |
| 自分への支払額 | 私が希望する日数や時間では、どう計算しますか? |
| 短時間・欠席 | 体調で利用時間が短くなった日や、休んだ日はどうなりますか? |
| 支払日 | 締め日と支払日はいつですか?明細で計算の内訳を確認できますか? |
| 利用に伴う費用 | 自分が負担する費用は何ですか?工賃とは別に支払いますか? |
説明を聞いたら、どの書類に書かれているかも尋ねましょう。「工賃規程」は、工賃の決め方を書いたルールです。「重要事項説明書」は、利用前の大切な約束を確かめる書類です。
比べるときは、同じ利用条件で説明を受けましょう。平均額だけでなく、何で自分への支払額が変わるかを確かめます。
就労継続支援B型 の 工賃で よく ある質問
毎月3,000円は 全員が 受け 取 れますか?
全員に毎月3,000円以上を約束する決まりではありません。指定基準の第201条は、一月の工賃の平均を定めています。その平均を3,000円未満にしないという内容です。自分への支払い方は、事業所で確認してください。
- 指定基準の平均
- 事業所の月平均についての基準
- 自分の工賃
- 作業・利用の予定に応じた計算を事業所に聞く
- 休む日
- 欠席や短時間利用の扱いを先に聞く

全国 平均の 月額を 割れ ば、 時給が 分 か りますか?
自分の時給としては使えません。全国平均には、自分の作業日数や時間が入っていないからです。適当な日数や時間で割って、時給だと考えないようにしましょう。先に、事業所の支払い方を確かめることが大切です。
体調が 悪 く て 休むと、 工賃は どう なりますか?
休んだ日の扱いは、事業所のルールで確かめます。短時間だけ使う場合も、利用前に相談しましょう。体調に不安があれば、支援員や相談の担当者と一緒に考えられます。無理に時間を増やすことを前提にせず、続けやすさも大切にしましょう。
工賃 だけで 生活 できる か、 平均から 判断 できますか?
平均だけでは判断できません。自分への工賃、生活に必要な費用、使える制度を分けて整理します。自分に合う制度や条件は、市区町村などの窓口で確かめてください。
就労継続支援B型 の 工賃を 知 り、 事業所を 探そう
まずは全国の状況を知り、次に事業所の実績を見ます。最後に、自分の通い方ではどうなるか説明を受けましょう。
- 公表値全国や地域の工賃実績の見方を知る
- 候補先事業所の平均と、どんな作業があるかを確認
- 見学自分の予定ではどう計算するか聞く

福祉医療機構のWAM NETでは、全国の事業所の情報を探せます。地域や名前から、候補を見つけるために使えます。空きや工賃、見学の受付は、事業所へ直接確かめてください。掲載されていても、今すぐ利用できるとは限りません。
利用についての相談先は、自治体の案内で確認できます。たとえば横浜市は、各区の福祉保健センターを窓口にしています。お住まいの地域の窓口や相談支援の担当者へ、希望を伝えましょう。


