障害のある兄弟と親の死後を考える|きょうだいが知りたい支え

障害のある兄弟と親の死後を考える|きょうだいが知りたい支え

執筆:B-GO! 編集部

親の死後の暮らしは、本人ときょうだいの希望から一緒に考えます。

障害のある兄弟の親の死後、最初に何をする?

本人が望む暮らしと、今の支えを整理します。

障害のある兄弟の親の死後、最初に何をする?

どこに住みたいか、誰に何を頼みたいかを本人に聞きます。きょうだいも、自分ができることと難しいことを言葉にします。通う場所、病院、連絡先を本人と一緒にメモします。焼津市も、日々の生活や支援の情報をまとめることを案内しています。 [資料8]

まず整理すること

本人と一緒に決める

1

本人の希望

どこで暮らすか

2

今の支え

通う場所や連絡先

3

きょうだい

できることを話す

出典:資料8

親の死後、兄弟の世話は誰が担う?

家族だけでなく、相談支援や福祉サービスと分けて考えられます。

親の死後、兄弟の世話は誰が担う?

例えば、きょうだいは定期的な連絡を担います。家事は居宅介護を使う方法があります。支援の調整は相談支援専門員に頼めます。本人が望む関わり方と、きょうだいが続けられる範囲を話し合います。誰が何を引き受けるか、決めた後も見直します。 [資料1] [資料3]

支えを分けて考える

本人の希望を中心に

本人

きょうだい

連絡や面会

相談支援

暮らしの調整

居宅介護

家事や身の回り

事業所

日中の支援

出典:資料1・資料3

親の死後、兄弟に扶養の義務はある?

兄弟姉妹には互いに扶養する義務があります。

親の死後、兄弟に扶養の義務はある?

世話や扶養料について話し合えない時があります。その時は家庭裁判所の調停や審判を申し立てられます。調停では双方の生活や経済の状況、本人の意向などを考慮します。同居や支払額を一律に決めず、事情を整理して法律の窓口へ相談します。 [資料4] [資料9]

扶養の考え方

生活・収入と本人の希望を踏まえる

話し合い

方法と金額を相談

まとまらない時

家庭裁判所の調停・審判

双方の状況と意向を考える

出典:資料4 裁判所(2026年10月29日確認)

兄弟の親の死後に頼れる相談先は?

市町村の障害福祉窓口や相談支援事業所があります。

兄弟の親の死後に頼れる相談先は?

川崎市の障害者相談支援センターは、本人や家族の悩みを受けます。一緒に解決方法を探します。窓口では「親が担っていた食事や連絡を引き継ぎたい」と具体的に伝えられます。すでに相談支援専門員がいる場合は、今の支援計画と連絡先も共有します。 [資料1] [資料2]

相談先で話すこと

川崎市の窓口の例

  • 本人の暮らし

    住まいと日中

  • 家族の希望

    できる範囲

  • 今の支援

    事業所の連絡先

出典:資料1・資料2

親の死後、兄弟の住まいはどう選ぶ?

自宅で支えを受ける方法や、グループホームがあります。

親の死後、兄弟の住まいはどう選ぶ?

居宅介護は、入浴や食事の介助、調理や掃除などを支えます。共同生活援助は、共同の住まいで主に夜間の相談や日常生活を支えます。必要な支援や利用条件を踏まえ、市町村が個別に支給決定します。住む場所は本人の希望を先に聞きます。 [資料3]

住まいと支えを比べる

本人の希望を中心に考える

暮らす場所自宅共同の住まいその他相談
使える支え自宅
使える支え居宅介護など
共同の住まい
使える支え共同生活援助
その他
使える支え必要な支援を相談
相談
使える支え本人と選択肢を整理

出典:資料3 厚生労働省(2026年10月29日確認)

親の死後、兄弟に急な支えが必要な時は?

短期入所や地域の緊急時の仕組みを相談できます。

親の死後、兄弟に急な支えが必要な時は?

短期入所は、介護する人の病気などで短期間の支援が必要な時に使う制度です。厚生労働省は、親亡き後などに備える地域生活支援拠点等を案内しています。普段から、連絡する順番と一時的に過ごせる場所を支援者と整理します。 [資料3] [資料7]

急な時に備える

普段から連絡先を共有

1

連絡先

相談支援へ連絡

2

一時的な場所

短期入所を相談

3

次の暮らし

本人の希望を確認

出典:資料3・資料7

親の死後も兄弟が通う場所はある?

日中の支えには、生活介護や就労継続支援B型などがあります。

親の死後も兄弟が通う場所はある?

生活介護は、日中の介護や活動などを支えるサービスです。B型は、雇用契約を結ばない働く場として、生産活動などの機会を提供します。どの場を選ぶかは、本人の体調や希望を聞き、相談支援専門員と考えます。今通っている事業所にも、連絡先の変更を伝えます。 [資料1] [資料3]

日中の選択肢

本人の希望に合わせる

1

生活介護

介護や活動

2

B型

生産活動など

3

相談支援

暮らしと組み合わせる

出典:資料1・資料3

親の死後、兄弟の生活費はどう考える?

本人の収入と毎月の支出を、本人と一緒に整理します。

親の死後、兄弟の生活費はどう考える?

年金、工賃などの収入と、家賃、食費、利用料を分けて書きます。障害基礎年金には初診日や障害の状態などの要件があります。該当するかは年金事務所などで確認できます。口座や書類の情報は、本人と共有先を決めて扱います。 [資料6] [資料8]

お金の整理

本人と共有先を決める

  • 収入

    年金や工賃

  • 支出

    家賃や食費

  • 相談先

    年金事務所など

出典:資料6・資料8

親の死後、兄弟の相続はどう進める?

相続人や財産、負債を確認し、法律の専門家に相談します。

親の死後、兄弟の相続はどう進める?

相続放棄には期限があります。相続放棄の申述は、原則として3か月以内です。起点は、親の死亡と自分が相続人になったことを知った時です。出典:裁判所[資料5・2026年10月29日確認]。調べても判断できない時は、期間内に申し立てます。家庭裁判所に期間の伸長を求める手続きです。裁判所が認めれば、期間を延ばせます。本人の権利に関わるため、家族だけで分け方を決めず、本人の意思を大切にします。法テラスでは法律相談の利用方法を案内しています。 [資料5] [資料9]

相続の相談

期限を知って早めに整理

相続人になった?

はい

財産と負債を確認

専門家へ相談

いいえ

まだ不明

法テラスに相談

出典:資料5・資料9

兄弟と親の死後に備え、何を共有する?

本人の希望、日々の支援、緊急連絡先をまとめます。

兄弟と親の死後に備え、何を共有する?

たとえば、食事で助けが必要なこと、通う場所、連絡する支援者を書きます。医療やお金など大切な情報は、本人と誰に共有するかを決めます。きょうだいが連絡を受けられない場合の、次の連絡先も決めておきます。 [資料8] [資料1]

持ち帰る確認メモ

本人と共有する範囲を決める

本人の希望

住まいと毎日

支援者

事業所と相談先

緊急時

連絡の順番

出典:資料8・資料1

兄弟の親の死後、神奈川ではどこに相談する?

川崎市や横浜市には、本人と家族の相談窓口があります。

兄弟の親の死後、神奈川ではどこに相談する?

川崎市の障害者相談支援センターは、本人と家族の困りごとを受けます。横浜市の基幹相談支援センターも、本人や家族などの相談を受けます。住む地域の窓口を公式ページで探し、生活の変化と希望を伝えます。 [資料2] [資料10]

神奈川の相談先

地域の公式案内から探す

川崎市

障害者相談支援センター

横浜市

基幹相談支援センター

ほかの市町村にも窓口がある

出典:資料2・資料10

出典

  1. 資料1 厚生労働省 障害のある人に対する相談支援
  2. 資料2 川崎市 障害者相談支援センター
  3. 資料3 厚生労働省 障害福祉サービスの内容
  4. 資料4 裁判所 扶養請求調停
  5. 資料5 裁判所 相続の放棄の申述
  6. 資料6 日本年金機構 障害年金
  7. 資料7 厚生労働省 地域生活支援拠点等
  8. 資料8 焼津市 障害のある人の親亡き後の備え
  9. 資料9 法テラス 高齢者・障がい者支援
  10. 資料10 横浜市 相談窓口検索

きょうだいとしてできることと、背負わないことを相談する

本人の希望を聞くとき、何を分けますか?

きょうだいが心配していることと、本人が困っていることを別に書きます。本人が答えにくい場合も、すぐに代わりの結論を決めず、話しやすい時間や伝え方を探します。家族の中で既に決めたことがあるなら、本人にも説明されているかを確かめます。支援者へ相談する前に、共有してよい内容を整理します。

支援者へどんな相談ができますか?

連絡の取り方、通所の見守り、将来の生活など、相談したい項目を分けて伝えます。家族が対応できることと、仕事や距離のため難しいことも具体的に説明できます。本人の利用に関する手続きと、家族自身の相談は同じ窓口で扱えるかを確認します。紹介を受けた場合は、次の窓口へ伝える内容も聞きます。

家族の役割を見直すには?

現在、誰がどの連絡や支払いの確認をしているかを一覧にします。急に一人へ引き継ぐのではなく、支援者と相談しながら必要な連絡先を整理します。本人が自分でできることを残し、手助けが必要な場面を具体化することが大切です。家族の都合が変わったときに、どこへ相談し直すかも決めておきます。