就労継続支援B型のメリットとデメリットは?

就労継続支援B型のメリットとデメリットは?

就労継続支援B型は、雇用契約を結ばない福祉サービスです。仕事の機会と、働くための手助けを受けられます。一般の会社などで雇われて働くことが難しい人が対象です。支援を受けながら作業に取り組みます。

B型のメリット3点・デメリット3点

メリット

  • 雇用契約を結ばず、手助けを受けながら働けます。作業の進め方や、困ったときの助けを相談できます。
  • 体調に合わせた日数や時間を相談できます。休み方も含めて、自分に合う通い方を考えられます。
  • 希望に合わせた支援の計画を作り、見直せます。通い始めてからも、困る場面や必要な助けを伝えられます。

デメリット

  • 工賃は、雇われて働く場合の給料に比べて低くなりやすいです。全国の2024年度の平均工賃月額は24,141円です。工賃だけで生活費をまかなうことは難しい水準です。
  • 雇われる人と同じ制度が、そのまま使われるわけではありません。B型では雇用契約を結びません。原則として最低賃金や雇用保険の対象になりません。
  • 工賃を受け取る一方で、払うお金が生じることがあります。世帯の状況による利用料のほか、食費や交通費などを確認する必要があります。

希望する仕事や教え方があるかは、事業所によって違います。受けたい支援、受け取る工賃、払うお金を分けて比べます。

B型のメリットとデメリットは何ですか?

メリットは、支援を相談しながら働けることです。体調や希望に合わせた通い方を考えられます。デメリットは、工賃が低くなりやすいことです。雇われる場合とは制度も違います。利用料や実費の負担が生じる場合もあります。

B型のメリットとデメリットは何ですか?

通う日数については、市区町村が決める、1か月に使える日数を「支給量」といいます。使える日数や、事業所が開いている日を合わせて決めます。

助かる所と、気を付ける所を対にして比べます
見ること 助かる所 気を付ける所
仕事の手助け 雇用契約を結ばず、作業の進め方を教わったり、困ったときに支援を受けたりできる 希望する仕事や教え方があるか、どこまで手伝ってもらえるかは事業所ごとに違う
体調と通い方 体調に合わせて、通う日数・時間・休み方を相談できる 自由にいつでも通えるわけではない。使える日数、開所日、移動や送迎の予定も合わせて見る
受け取るお金 作業に対して工賃を受け取れる 全国の2024年度の平均工賃月額は24,141円。自分の工賃が同じ額になるとは限らない
雇用との違い 雇用契約による働き方が難しい場合でも、支援を受けながら作業に取り組める 原則として最低賃金や雇用保険の対象にならない。給料と工賃を同じものとして考えない
払うお金 利用料には月の上限があり、生活保護・非課税世帯の上限は0円 食費や交通費などは別にかかることがある。工賃とは分けて確認する

メリットは助かる所、デメリットは選ぶときに気を付ける所です。同じ条件でも、何を大切にするかによって、自分にとっての意味は変わります。

まずは、仕事でどんな助けを受けたいかを考えてみます。教わり方、体調、工賃のどれを重視するかを分けて考えます。

通いやすさだけでなく、疲れたあとにどう休めるかも大事です。希望が全てかなうかは、実際の作業や説明と照らし合わせます。

B型は、体調に合わせて通えますか?

体調に合わせて、通う日数や時間、休み方を相談できます。どんな助けがあれば通えそうかを計画にし、疲れたときの伝え方も一緒に決めます。

B型は、体調に合わせて通えますか?
通う前・通っている間・様子が変わったときに話します
始める前 体調、したいこと、疲れやすい場面を伝える。通う日数・時間・休み方を相談する
通っている間 決めた日や時間が自分に合うか、無理なく休めているかを、実際の様子と比べる
様子が変わったら 事業所の支援の計画を見直す。使える日数の変更が必要かは、市区町村や相談支援の担当と別に整理する

計画には通い方、作業、手伝ってもらうことをまとめます。「個別支援計画」と呼ばれます。

朝がつらい、音が気になる、長く続けると疲れる、といったことを話します。困る場面や、必要な助けを具体的に伝えます。

疲れたときの伝え方や、休める場所を聞いてみます。声をかけてもらう方法や、メモで伝える方法も相談できます。

開所日、使える日数、送迎の予定を合わせて決めます。体調に合わせて相談できることと、希望する日に必ず通えることは同じではありません。

事業所の計画と、市区町村が決めた日数の変更は別です。通い方を大きく変えるときは、相談支援や市区町村にも話します。

B型の工賃には、どんなメリットとデメリットがありますか?

作業に取り組むことで、工賃を受け取れます。給料とは仕組みが違います。最低賃金をもとに払われるものではありません。

B型の工賃には、どんなメリットとデメリットがありますか?
作業で入るお金から、必要な経費を引いて工賃へ
作業で入ったお金 ものを売る、仕事を受けるなどして得たお金
その作業に必要な経費を引く 材料費などを引き、工賃のもとになるお金を分ける
残った分を工賃として払う 事業所の工賃の月平均は3,000円以上という決まりがある。本人の受取額は作業や通所日数などで変わる

工賃は、B型での作業に対して受け取るお金です。事業所は、作業の収入から必要な経費を引き、工賃を払います。

事業所の工賃の月平均は、3,000円以上という決まりがあります。これは、本人が毎月必ず3,000円をもらえるという決まりではありません。平均の決まりと、自分への支払いの決まりを分けて考えます。

B型では雇用契約を結びません。原則として最低賃金や雇用保険の対象になりません。お金の名前だけで、雇われる人と同じ制度は使えません。

労働者に当たるかは、契約やお金の名前だけでは決まりません。指示の受け方など、実際の働き方も含めて判断されます。

工賃の決め方、休んだ日の扱い、支払日を聞いてみます。平均額だけでなく、自分の通い方での見込みを確かめることが大切です。

工賃の決まりと額を詳しく読みます。

B型の工賃の平均は、自分が受け取る額と同じですか?

いいえ。全国の2024年度の平均工賃月額は24,141円です。自分が受け取る額を示すものではありません。通う日数や時間、作業、事業所の工賃の決まりによって、自分の額は変わります。

B型の工賃の平均は、自分が受け取る額と同じですか?
全国の平均と、自分の工賃の見込みを分けます
見る数 額と見方
全国:2024年度 B型の平均工賃月額は24,141円。全国の実績を知る目安で、自分への支払額ではない
自分が受け取る額 事業所の支払いの決まりと、自分が通う日数・時間・作業などをもとに確かめる
都道府県ごとの値 各都道府県の公表資料で見られる。全国や他の地域と比べるときは、対象年度と計算方法をそろえる

平均工賃月額は、支払った工賃の合計そのものではありません。年に払った工賃を、1日の平均利用者数で割ります。さらに、開所した月数で割って求めます。

2024年度の報酬改定で、人数の数え方が変わりました。公表値には2023年度分から新方式が反映されています。年度を比べるときは、支払額と計算方法の変化を分けて見ます。

全国平均が分かっても、自分の工賃の見込みまでは分かりません。希望する日数と時間での見込額を聞きます。額が変わる条件も確かめます。

都道府県ごとの値は、それぞれの都道府県の公表資料で見られます。地域を比べるときは、対象年度と計算方法をそろえます。

また、工賃の額が高いことだけで、自分に合う事業所とは限りません。体調への負担、作業の内容、受けられる支援、通うための費用と合わせて考えます。

B型のデメリットには、払うお金もありますか?

あります。世帯によって利用料がかかります。食費や交通費などの実費が必要なこともあります。生活保護や非課税の世帯は、サービスの利用料の月の上限が0円です。

サービスの利用料と、食費などは別に見ます
生活保護 月の上限0円

生活保護を受ける世帯

非課税 月の上限0円

市町村民税がかからない世帯

一般1 月の上限9,300円

市町村民税がかかり、所得割が16万円未満の世帯。ただし、一般2に当たるグループホーム利用者や施設入所者を除く

一般2 月の上限37,200円

上記以外の世帯。市町村民税がかかるグループホーム利用者と、20歳以上の施設入所者も含む

成人の世帯の範囲は、本人と配偶者です。どの区分でも、食費などの実費は別に確かめます。利用料の上限が0円でも、全ての費用が無料になるわけではありません。

利用料は、サービスを使うために払うお金です。受け取る工賃とは、別のお金として考えます。

生活保護や非課税の世帯は、利用料の月の上限が0円です。一般1は9,300円、一般2は37,200円です。上限は、毎月必ず払う額ではありません。利用料の負担が超えないようにする額です。

一般1は市町村民税がかかる世帯です。そのうち所得割が16万円未満であることが条件です。課税世帯のグループホーム利用者は一般2です。課税世帯の20歳以上の施設入所者も一般2です。自分の区分は、市区町村の障害福祉の担当課で確認できます。

成人のサービスの利用料では、本人と配偶者を世帯の範囲として見ます。同居している家族全員の収入を、そのまままとめて考えるわけではありません。

利用料とは別に、食費、通うための交通費、送迎に関する費用などを確かめます。費用や助成は地域・事業所で違います。何に、いつ、いくら払うかを聞きます。

工賃と、通うために払うお金を分けて書き出します。費用が分からない項目は、無料だと考えず、次に聞くこととして残します。

利用料と、別に払うお金を読みます。

B型に通えば、希望の仕事や技術が身に付きますか?

通えば必ず、希望の仕事ができたり、望む技術が身に付いたりするわけではありません。したいことを伝え、実際にどんな作業があり、どう教えてもらえるかを確かめます。

希望を話し、作業と教わり方を確かめます
  1. したいことを話す どんな仕事をしてみたいか、どんな教わり方を希望するかを伝える
  2. 実際の作業を見る 見本を見せてもらい、初めてなら何から教わるのかを聞く
  3. 困りそうな場面を伝える どんな助けがあれば、安心してやってみられるかを相談する
  4. 本人の支援の計画にまとめる 取り組むことと、職員に手伝ってもらうことを確かめる

訓練は、できるようになるために、繰り返しやってみながら学ぶことです。どんな力を身に付けたいかによって、確かめたい作業や教わり方も変わります。

どのB型でも、パソコンの仕事や資格の勉強ができるとは限りません。同じ作業名でも、道具、担当する部分、教え方は違います。実際の見本を見せてもらうと、自分のしたいことと比べやすくなります。

初めてなら何から教わるかを聞きます。覚えられないときの教わり方も確かめます。見本や手順の紙があるほうが分かりやすければ、そう伝えます。

やってみたいことだけでなく、困りそうな場面も一緒に話します。教わる機会があることと、望む技術が必ず身に付くことは別です。できるようになったことを、どう振り返るかも聞きます。

B型のメリットとデメリットは、見学でどう確かめますか?

作業、手伝い方、通う日、工賃、払うお金を、自分の希望と比べます。助かる点、負担、まだ分からない点を分けて残します。

見学で比べることと、利用前の説明を分けます
自分の希望 作業、教わり方、通う日、工賃、払うお金について、希望を整理する
見聞きしたこと 公表されている情報、その日の説明、実際に見たことを分ける
まだ分からないこと 次に聞く質問、確認する書面、聞く相手を残す
利用を始める前の説明と同意は、見学とは別です

大事なことを記した書面を受け取り、説明を受け、本人が同意してから利用を始めます。

見学は、通う前に、どんな作業や手助けがあるかを見に行くことです。事業所の雰囲気に加えて、実際の過ごし方を確かめる機会になります。

福祉の情報サイト「WAM NET」では、事業所が公表している情報を見られます。ただし、情報が載っていることと、自分が希望する日や時間に通えることは別です。空きや受け入れ、希望する支援については、事業所に直接聞きます。

公表された情報で調べたことと、見学した日に聞けたことは分けます。作業名を見たことと、自分が担当できると聞いたことを分けます。

利用を始める前には、大事なことを書いた紙で説明を受け、本人が同意します。この書面は「重要事項説明書」と呼ばれます。支援の内容、費用、相談先を確かめます。分からない言葉はその場で聞きます。

見学した日に、そのまま同意しなければならないという決まりではありません。聞けなかったことは持ち帰り、相談支援の担当や、自分が相談したい人と整理できます。

見学で聞く質問を読みます。

就労継続支援B型の良い所や注意点は、誰と整理できますか?

制度や申請は、住む市区町村の障害福祉の担当課へ相談します。暮らし全体の計画は相談支援の担当と整理できます。作業や工賃、費用は事業所に聞きます。

制度・暮らしの計画・実際の作業で、聞く相手を分けます
住む市区町村の障害福祉の担当課 サービスの利用条件、申請、使える日数、利用料などを相談する
相談支援の担当 暮らしの希望や困りごとを聞いてもらい、使うサービス全体の計画を整理する
事業所の職員 実際の作業、教わり方、通い方、工賃、事業所で払う費用を聞く

窓口名は自治体によって違います。例として、神奈川県藤沢市の相談窓口は、福祉部障がい者支援課です。

相談は、自分がどうしたいかや、困っていることを話すことです。考えがまとまらなくても、何から聞くか分からないと伝えられます。

住む市区町村の障害福祉の担当課には、制度を使うための条件や手続きを聞きます。担当課の名前や申請方法は、住む自治体の案内で確かめます。

事業所には、実際の作業や教わり方、工賃の決まりを聞きます。市区町村では制度を聞き、事業所では作業を聞きます。

どんな助けがあれば通えそうかを、短い言葉で書いて持って行きます。話すのが苦手なら、付き添う人に説明を手伝ってもらえます。自分がどうしたいかまで、全て人に任せなくてもよいです。

家族や支援者と考えが違うときも、その違いを隠す必要はありません。「自分はこうしたい」「ここはまだ迷っている」と分けて伝えます。

B型のメリットとデメリットで迷ったら、どう考えますか?

助かる点、負担になる点、まだ分からない点を分けて書きます。利用後も、事業所や相談支援の担当と支援を見直せます。

本人の希望をもとに、事業所・相談支援・市区町村が役割を分けます
本人:助かる点・負担・まだ分からない点を分ける
本人 → 事業所 困る場面と、受けたい助けを伝える。事業所は、作業や支援の計画を見直す
本人 → 相談支援の担当 → 市区町村 使うサービス全体の計画を整理する。使える日数などの変更が必要かを、市区町村と確かめる

見直しは、今の自分に合うように、これからの支援を考え直すことです。最初に決めた通い方も、自分の様子に合わせて相談できます。

たとえば、作業は助かるが、朝は負担だと分けて書きます。通う時間を変えられるか分からなければ、次の質問にします。

まだ聞けていないことを、すぐに悪い点だと決めつけないことも大切です。説明を聞いていないことは、聞いた日と次に聞く相手を残します。

通い始めてから困ったことも、事業所や相談支援の担当へ話せます。事業所で作る支援の計画と、使うサービス全体の計画は別です。作業中の休み方を変えたいのか、使える日数なども変えたいのかを分けて相談します。

使える日数などを変える場合は、市区町村の手続きも進めます。事業所だけで変えられないことは、確認する相手を整理します。

B型が自分に合うか、メモに何を残しますか?

したいこと、助かりそうな点、負担になりそうな点、まだ分からないことを分けます。国の指針は、本人の経験や好みをもとに選ぶ支援を示しています。

このメモは、いま開いている画面だけで使えます。ログインや自動保存はなく、入力は送信されません。残したい内容は、印刷するかコピーして保管できます。

自分の言葉・見聞きしたこと・次の質問を残します
自分がしたいこと
助かりそうな点
負担になりそうな点
まだ分からないことと、次に聞く相手

入力を保存・送信する機能はありません。残したい内容は、手元のメモなどに写してください。

書けない欄は、分からないままでよいです。空欄を「問題なし」と読み替えず、「まだ確かめていない」と残します。何をしたいか、何がつらいかは、できるだけ本人の言葉で書きます。

見たこと、聞いたこと、自分の感じ方を分けて残します。見学した時間の様子と、普段も同じだと聞いたことを分けます。

相談では、このメモを見せて必要な支援や手続きを確かめます。自分が大事にしたいことと、次の質問が分かれば役立ちます。

家族の考えと本人の考えが違うときも、本人のしたいことを飛ばしません。書くのが難しい場合は、話した言葉を書いてもらいます。自分の気持ちと合うかを確かめます。

B型を良いと思ったら、すぐに通えますか?

正式に使い始めるには、市区町村による利用の決定や、事業所との契約などが必要です。良さそうだと思ったことだけで、そのまま正式な利用が始まるわけではありません。

見学のあとに、必要な手続きと契約を進めます
思い込み 自分に良さそうな事業所が見つかれば、すぐ正式に利用できる
実際に進むこと 市区町村へ相談・申請 → 必要な就労選択支援や計画づくり → 利用の決定と受給者証 → 説明・本人の同意・契約

市区町村がサービスの利用を認めることを「支給決定」といいます。決定されたサービスや使える日数などは、「受給者証」という書類で確かめます。

就労選択支援は、どう働きたいかや、どんな助けが必要かを一緒に考えるサービスです。作業などを通じて、自分の希望や得意なこと、必要な配慮を整理します。

2025年10月から、新しくB型を使う人は、まず就労選択支援を使うのが原則です。次のどれかに当てはまる人は例外です。

  • 働いた経験があり、年齢や体力の面で雇われることが難しくなった人
  • 50歳以上の人
  • 障害基礎年金1級を受けている人

近くに事業所がない場合や利用待ちの場合は、別の扱いもあります。自分の場合に何が必要かを、住む市区町村の障害福祉の担当課に聞きます。

そのうえで、必要な計画や利用の決定、事業所との契約へ進みます。見学、体験、正式な利用は別です。各段階の手続きや費用を確かめます。

分からなければ、B型を使うための最初の手続きを聞きます。

使い始めるまでの流れと、就労選択支援の原則と例外を読みます。

出典の一覧

制度、全国の実績、地域の資料、動画をまとめています。工賃の対象年度、公表日・更新日と、資料の確認日は分けて示しています。