就労継続支援B型の能力給はどう確かめる?規程と評価の読み方

能力給は、作業の評価などで工賃額を変えるときに使われる呼び名です。
- 何をもとに額が変わるかを、規程で確かめます。
- 人の技能と作業の工程を分け、国の通知も見ます。
- 通った日や作業の控えを、自分の分の説明につなげます。
B型の能力給と言われたら、まず何を見ますか?
何をもとに工賃が変わるか、書かれた決まりを見せてもらいます。

能力給という名前から、決まりの中身へ
聞いた言葉
能力給です
確かめる中身
自分の技能か、作業の工程か
規程のどの項目を使い、どう額が決まるかを聞く
国の通知は、技能に応じた工賃の差別をしないとしています。
たとえば、作業が早くできたから額が変わる、と聞いたときです。
その速さを何で見ているのか、今の決まりを読んでもらいます。
できるようになるための手助けも、あわせて話してみます。
B型の能力給は、どの書類で確かめますか?
工賃の決まりを、その月にもらう額が書かれた紙と並べます。

決まり・説明・自分の月の額をつなぐ
決まりの紙を読む
使う項目と、いつの版かを見る
説明を聞く
自分にはどの項目を使うか
その月の額と照らす
通った日や、した作業を見返す
札幌市は、金額や払う方法を規程などに定めるとしています。
本人にも、その中身でよいかを確かめるよう求めています。
工賃の規程は、どう払うかを書いた決まりです。
見たい紙の名前が分からなければ、そのまま伝えます。
今使う版と、前の版があれば、いつ替わったかも聞けます。
受け取った紙は、いつからいつまでの分か、分かるようにしておきます。
工賃の決まりと、契約の紙は同じですか?
受け取る工賃の決まりと、サービスの契約を分けて読みます。
受け取る工賃と、支援の約束を分ける
| 見る紙 | 確かめる中身 |
|---|---|
| 工賃の規程 | 額の決まりと、払う方法 |
| サービスの契約 | 受ける支援、払う費用、契約を終える扱い |
| その月の明細 | 実際に受け取る額と、その内訳 |
自分の手元の紙で、該当する所に印を付ける。
使い始める前に、中身を聞き、本人がよいかどうかを伝えます。
契約ができた後に、その約束を書いた紙をもらいます。
どの紙に何が書かれているか、自分の紙を見ながら聞けます。
たとえば、もらうお金と、昼食に払うお金を別の欄で見ます。
名前が似ていて迷ったら、紙を並べて違いを教えてもらいます。
払うお金が引かれているなら、何の費用かを聞きます。
それぞれの額を見てから、最後に手元に残る額を確かめます。
B型の能力給は、何を評価するのか聞いてよいですか?
人がどのくらいできるかと、作業の段階ごとの額を分けて聞きます。

札幌市の案内(2026-10-16更新)
| 工賃に差を付けるもと | 札幌市の説明 | 聞くときの言い方 |
|---|---|---|
| 人の技能や慣れ具合 | 技能による差別を避ける。習熟度の評価を額に用いる観点を除く。 | 人の速さや上達ぶりを点数にしていますか。 |
| 作業工程の内容 | 工程の内容に応じた額の設定を、技能による差別と区別する。 | どの工程に、どんな額を定めていますか。 |
出典:札幌市 よくある質問(障害福祉サービス等の事業運営)
工程は、ひとつの仕事を進めるときの段階です。
たとえば、袋に入れる作業と、箱に詰める作業を分けて見ます。
人の上手さを見ているのか、作業の中身で決めるのかを聞きます。
説明で分からない所があれば、表の問いを見せて聞けます。
袋と箱の作業を両方した日なら、どちらを数えるかも聞けます。
作業が変わった日の記録も、見せてもらいます。
作業が終わらないと、罰で工賃を減らされますか?
いいえ。国の通知は、未完成を理由とした罰の減額をしないとしています。
減った理由は、どちらの説明か
工賃を減らすなどの制裁をしないという国の通知
通った日・時間・工程など、どの記録を使ったかを見る
作り終わらなかったから罰で減らす、と言われたときの話です。
説明された理由と、減った項目をメモに残します。
通った日が少ない月なら、日数の扱いを別に聞きます。
罰の話と、毎月の計算の話を分けると聞きやすくなります。
紙にない説明を受けたら、どこに書いてあるかも聞けます。
「罰として減らすと言われた日」を残しておきます。
どう話せばよいか迷うときは、メモを見せて伝えられます。
B型の能力給と自分の工賃は、どう照らし合わせますか?
通った日や時間、した作業と、受け取る工賃の内訳を並べます。

同じ月の記録を見ながら確かめる
した作業
いつ、どの工程をしたか
使う決まり
規程のどの項目を使ったか
自分の内訳
どの記録が、どの額につながるか
工賃のもとは、作業などで得た収入から、かかった経費を引いた額です。
もらう額は、どんな項目に分かれているかを見ます。
たとえば、休んだ日がある月は、その日をどう数えたか聞きます。
ほかの月と比べるなら、作業や通った日も同じように見ます。
額が違うときは、どの項目が変わったかを教えてもらいます。
自分の控えと、もらった紙の日が違うこともあります。
締める日がいつで、何日分を数えたかを聞いてみます。
B型の能力給の見直しは、いつ確かめますか?
見直す日と、工賃の額に反映する月を分けて聞きます。

説明を聞く日と、額が変わる月を分ける
使う記録の期間
どの月の、どの作業を見るか
決まりを見直す日
何を変えるか、説明を聞く
額に反映する月
自分の明細で、変わった項目を見る
その年の工賃の目標と、前の年の平均は、本人へ知らせる項目です。
全体の平均を見たら、自分の分はどう決めるかも聞きます。
規程が変わるときは、前と後でどこが違うかを見せてもらいます。
たとえば、説明を聞いた月と、明細に反映する月を書き分けます。
聞いた日は、だれから話を聞いたかも残しておけます。
たとえば、今月からと言われたら、何が変わったかを聞きます。
前の紙はどの月まで使うかも、一緒に教えてもらいます。
B型の能力給の説明が分からないときは?
分からない所を示して、短い言葉や図で説明してもらえます。

自分が分かる説明を、まわりの人と考える
自分の希望
B型の職員
規程と、自分の額を説明
相談を支える人
分からない所を一緒に整理
市区町村の窓口
制度の扱いの疑問を受ける
家族・身近な人
希望する場合に話を聞く
国の資料には、本人の思いや好みをもとに支える考え方があります。
自分がどうしたいかを、言葉や指さしなどで伝えていきます。
たとえば、口で聞くだけでは覚えにくい、と話せます。
あとで見返せる紙や、実際の明細を使った説明も頼めます。
そのとき分からなかった所は、あとで聞くためのメモにします。
一緒に聞いてほしい人がいれば、その希望も伝えられます。
「この言葉が分かりません」と、紙の上で指さしてもかまいません。
うまく話せなかったときは、あとから短いメモで伝えられます。
B型の能力給の疑問は、どこへ相談しますか?
制度の疑問は住む市区町村へ、工賃の内訳は通う先へ聞けます。

全国で、聞きたい中身から相談先を選ぶ
通うB型で、今の規程と明細を見て説明を聞く
住む市区町村の障害福祉の担当課へ
事業所の苦情窓口、都道府県の運営適正化委員会へ
| 自治体の例 | 相談の入口 |
|---|---|
| 横浜市 | 住む区の福祉保健センター |
| 藤沢市 | 障がい者支援課 |
| 神奈川県の苦情相談 | かながわ福祉サービス運営適正化委員会 |
自分の住む市区町村と、聞きたいことを一緒に伝える。
国の通知では、市町村や県などが対応の方針を決める扱いです。
都や道、府や県の社協には、福祉サービスの苦情を扱う委員会があります。
神奈川の委員会は、本人と事業所の話を聞いて、間を取り持ちます。
事業所に立ち入る調査や監査の話は、行政の窓口へつなぎます。
神奈川では、出来事から1年以上が過ぎた苦情は調整の対象外です。
間を取り持つかどうかは、委員会が話し合って決めます。
どんなことに困ったか、いつの話かを、短く書いておきます。
その場で返事をもらえなかったら、いつごろ聞けるかも聞きます。
通う先へ話しにくいときは、その気持ちも窓口へ伝えられます。
このメモは、いま開いている画面だけで使えます。ログインや自動保存はなく、入力は送信されません。残したい内容は、印刷するかコピーして保管できます。
B型の能力給を聞く前に、何をメモに書きますか?
聞いた説明と、まだ分からない所を、自分の言葉で残します。

次に聞くことを、メモに分けて残す
使う決まり
規程の名前と、該当する項目
自分の月の記録
通った日・した作業・工賃の内訳
聞いた答え
相手と日、分かった所と次に聞く所
紙の名前と、どこにあったかも書くと、あとで見返せます。
返事を聞いたら、自分のどの月の話かも合わせて書きます。
たとえば、同じ工程なのに額が違うとき、その理由を聞きます。
まだ聞けていないことは、あとで聞く問いとして残せます。
全部を一度に埋めず、分かる所から書いてみてください。
「何で変わったかは、まだ聞いていない」と書いておけます。
答えが返ってきたら、その横に書き足していきます。
聞くことをメモする
工賃の違いを、評価と計算の説明から確かめる
能力という言葉では何を測っていますか?
作業の量、時間、品質、工程の難しさなど、どの項目をどう見ているかを聞きます。同じ名称でも、事業所ごとに具体的な計算の仕方が異なる場合があります。本人への説明が、実際の作業記録とつながるか確認します。ほかの利用者の金額だけで、自分の評価を決めつけないことが大切です。
評価を上げるための話し合いは?
直すところだけでなく、既にできている工程と必要な支援を整理します。作業量を増やすこと以外に、道具、手順、担当工程を調整できるか相談できます。体調や負担を隠して取り組むのではなく、続けられる条件を伝えます。試した工夫をいつ振り返るかも決めます。
説明に納得できないときは?
どの期間のどの実績について質問したいかを、明細や記録で示します。説明を受けた計算方法と、実際の金額の違いを確認します。一人で話しにくい場合は、支援者の同席を本人の希望に合わせて相談できます。回答を受けた内容と、今後変更することは別に残します。
出典一覧
国・自治体の資料10本と、県社協の運営資料2本を載せています。
資料7・8は、同じ委員会の概要と相談の案内です。
- 指定障害福祉サービスの基準資料時点:取得した掲載版。箇所:掲載条文の第9条・第57条・第201条・第202条
- 厚生労働省 就労継続支援事業利用者の労働者性に関する留意事項資料時点:2006-10-02通知、最終改正履歴の全体は未確認。箇所:平成18年10月2日通知 記1(2)ア〜エ・記3
- 社会福祉法資料時点:取得した掲載版。箇所:第76条・第77条
- [資料4] 横浜市指定障害福祉サービス基準条例資料時点:取得した掲載版。箇所:第189条第4項
- [資料5] 札幌市 よくある質問(障害福祉サービス等の事業運営)資料時点:2026-10-16更新。箇所:就労継続支援B型:技能による工賃差、工賃支払の注意
- [資料6] 厚生労働省 意思決定支援ガイドライン第2版 改訂の背景とポイント資料時点:第2版・改訂の背景とポイント。資料内の発出日表示は未特定。箇所:3頁:理念・信条、趣旨
- [資料7] かながわ福祉サービス運営適正化委員会の概要資料時点:取得した掲載版。箇所:役割・目的、相談方法県社協の運営資料
- [資料8] 神奈川県社会福祉協議会 苦情相談について資料時点:取得した掲載版。箇所:対象とする苦情、調整が難しい場合県社協の運営資料
- [資料9] 藤沢市 障がい者支援課資料時点:2026-08-24更新。箇所:主な業務内容、情報の発信元
- 横浜市 就労継続支援事業(B型)資料時点:2026-09-04更新。箇所:内容、窓口
- 厚生労働省 就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における留意事項について資料時点:2025-03-31改正通知(障障発0331第2号)添付の改正後本文。箇所:PDF25〜26頁(本文11〜12頁)、記1(3)①ア「工賃の支払い等について」
- [資料12] 厚生労働省 運営適正化委員会の苦情解決事業について資料時点:2000-06-07通知(社援第1354号)の掲載本文。全改正履歴は未照合。箇所:実施要綱 第1〜2、第4〜5(実施主体・対象・相談受付と解決方法)
